The Quantitative, Data-Based, Risk-Massaging Road to Riches(ページの真ん中あたり)にTB.
先日ichiyuさんに教えていただいた記事をようやく読んだ.
AQRというファンドは知っているので,興味が持てて面白かった.
AQRがドットコムバブルで苦況に立った時,解約によって
半分以上の資金が流出する中で,年金基金や大学基金は
「理論と手法を研究し,洗練されていたために」リスクの
性質を理解していたので投資を続け,AQRは破綻を免れた.
AQRのようなマーケット・ニュートラル(下記)ならば,かつて
ジョージ・ソロスが振り回したような手法に比べればリスクは
小さいが,リスクが「ない」と考えるのは間違っている.日本の
多くの機関投資家が,これに気付かずに最近怒っている.
マーケット・ニュートラルというのは,例えば日産の株を買い,
同時にトヨタの株を空売りする.
「日経平均暴落!」という場合には両方の株が下がるから,
日産を買っているだけの場合と比べると損は小さい.また
トヨタの値下がりの方が大きければ利益が出る.
ただ,たしかにリスクは小さいが儲けも小さい.そのためこ
の手法では,売り買いの組合せをたくさん作って(ソニー
売り松下買い,野村買い大和売り,など)大量の取引を
行う.当然,銘柄の選び方によってはたくさんの損が出る.
つまり市場全体の動きに対しては中立でも,個々の銘柄
の動きのリスクは負っている.しかし組合せが多いだけに,
最初は損失でも,そのうち生き返ってくるペアも出てくる.
リスクはあるが,その分散度は高い.
日本の年金基金はごく一部を除いて,単なる金持ちと変わ
らないレベルで,「低リスクでもうかるはず」の商品を見つけ
たと思っていた.そのため昨年からのヘッジファンド不振の
中で,「こんなはずではなかった」と投資顧問や信託銀行
をつるし上げている.
年金基金を始めとする機関投資家は,このところ「物言う
株主」として,社会的責任投資や議決権行使などには
熱心だが,肝心の投資対象に関するリスク認識が欠けた
まま,うまい話ばかり探している.
困ったものだ.
posted by Globe at 02:17
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